手品師の計略 金納雅彦
しつこいようですが、戦争の勝敗はエリート文官の記憶力や知能指数で決まるのではなく、手品のような実用新案的な考える力で決まることが多いのです。前にもふれたように、実際イギリスの手品師が第二次大戦で連合軍に協力しドイツ軍を大いに苦しめました。彼は輸送部隊を戦車部隊に偽装し、戦車部隊を輸送部隊に偽装しました。よほど近づかなければ判別できなかったそうです。そのためドイツ軍は大混乱になり、ロンメル将軍も苦しめられました。また何もない所に偽の町を作り夜は多くの明かりをつけました。ドイツ軍の爆撃機は連日偽の町に夜間爆撃を行い、本物の町は一度も爆撃をうけなかったそうです。少し前ポケモンの点滅画面を見て多くの子供たちが異常をおこし病院に運ばれました。イギリスの手品師はこの原理を知っていて、夜間ドイツ軍の爆撃機に向けて強烈なライトを点滅させました。ドイツ軍の爆撃機は煙も出さず次々と落ちていったそうです。この手品師は軍事力を使わず戦争を終わらせた男とまで言われましたが、あまり有名ではありません。彼が使った具体的な方法が軍事機密になっているからです。日本軍も協力してくれる手品師がいれば、廃船や輸送船を本物そっくりの空母に偽装したでしょう。ミッドウェー海戦で何隻か偽装空母を伴えば、敵の空母は逃げ出すか向かってきても大きな被害は受けなかったはずです。Bー29の夜間爆撃もたいした効果を上げられず、日本はBー29の墓場になったかもしれません。